木部塗装はDIYでもできる?ポイントと施工方法をご紹介

[著]
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わたしたちの身の回りには多くの木材が使われていますが、それらをDIYで塗装したいという人も多いのではないでしょうか?
木質素材は、特有ともいえる性質を有していることから、ただ塗装すればよいというわけではありません。
木部塗装はDIYでも行えますが、その性質を理解し、適正な方法で施工することが重要です。
そこで今回は、木部塗装をDIYで行うときのポイントと施工方法についてご紹介します。

木部塗装をDIYで行うときのポイント


DIYによる木部塗装は、木質素材の性質に適した方法で行うことが重要です。
そして、木部塗装にはいくつかのポイントがありますが、とくに重要といえるのは以下の2点です。

・塗料選び
・適正な施工

塗料の選定

木部塗装の塗料にはいくつかの種類があり、「どのタイプを選ぶのか」という点がポイントです。
そして、木部塗装の塗料選びのときには、大きく以下の分類で検討することが必要です。

・造膜型か浸透型か
・水性か油性か

 


造膜型塗料とは、表面に塗膜をつくるタイプのもので、強い耐久性を要する環境で使用する場合に適した塗料です。
そして、浸透型塗料とは、内部に浸透するタイプのもので、木目を活かして仕上げたい場合に適した塗料です。
また、水性塗料は、水で希釈するタイプのもので、臭いが少ないため、内部仕上げや周辺に配慮が必要な場所での使用に適した塗料です。
そして、油性塗料は、うすめ液などの有機溶剤で希釈するタイプのもので、臭いが強い一方で耐久性が高いため、外部仕上げや高耐久が求められる場所での使用に適した塗料です。
これらは、期待する仕上がりや施工する環境などを考慮して選ぶことが必要です。
なお、木部塗装の塗料に関する内容は「【木部塗装】塗料の種類や特長を徹底解説」の記事を参考にしてください。

【木部塗装】塗料の種類や特長を徹底解説

適正な施工


DIYの木部塗装は、適切に施工しないと本来の耐久性は得られません。
まずは、塗装前に下地処理を丁寧に行うことが重要で、下地面に残っているケバや小傷、既存の塗膜を除去するための、サンドペーパーなどによる研磨作業がポイントとなります。
そうすることで、不純物を除去し、塗料の密着性も増すため、劣化の抑制や仕上がり品質の向上に寄与するわけです。
また、塗装工程は、仕上げ塗料の重ね塗りが基本です。
ツヤや風合いなどを考慮しながら複数回の重ね塗りを行い、そして、塗り工程の間に乾燥時間を設けることも重要なポイントです。

木部塗装の施工方法

 

DIYの木部塗装で適正な品質を得るには、正しく施工することが重要です。
DIYの木部塗装の施工方法について、弊社が提供している古色木目天然染料「久米蔵」を例にご紹介いたします。
古色木目天然染料「久米蔵」は、文化庁の資料にもある幻の塗料「久米蔵」を独自の技術で蘇らせた染料です。
木の内部にまで深く浸透して木目の豊かな表情をつくること、木材の防腐、防虫、吸水抑制などの効果が期待できることなどが、おもな特長です。
古色木目天然染料「久米蔵」の施工方法は以下の通りです。

木部塗装① 養生

塗装を行う前に、汚れて困る部分に対し、マスキングテープやマスカーなどを使って養生します。

木部塗装② 下地処理

塗装面に対し、サンドペーパー(#240~#400)を使って素地調整を行います。

木部塗装③ 材料準備

 

材料は、「古色木目天然染料久米蔵」と「久米蔵専用仕上げ材」に分かれています。
先に「古色木目天然染料久米蔵」を塗布した後、「久米蔵専用仕上げ材」を2回塗りします。
「古色木目天然染料久米蔵」は、顔料が沈殿していることがあるため、施工前に十分攪拌しておくことがポイントです。

木部塗装④ 久米蔵の塗装

清水 100g に対して「古色木目天然染料久米蔵」原液 100gの倍希釈したものを、刷毛などを使って全体に塗布します。
その後、塗装面に対し、綿のウエスやスポンジなどで、ふき取るように強くすり込みます。
「古色木目天然染料久米蔵」の塗装は、場合によって2 回繰り返しますが、1回目と2回目の間の乾燥時間は、気温が23℃で 24 時間以上が目安です。
ただし、倍希釈したものを塗り重ね過ぎると色調が強調されるため、注意が必要です。
なお、2回目の塗装を行った場合もすり込みの作業を行います。

木部塗装⑤ 乾燥養生

「古色木目天然染料久米蔵」の塗装後には、24時間程度を目安とし、乾燥させるための時間を設けます。

木部塗装⑥ 専用仕上げ材の施工

十分に乾燥させたら、刷毛などを使って「専用仕上げ材」を縦横丁寧に2回塗布します。
1回目と2回目の間の乾燥時間は、気温が23℃で 6 時間以上が目安です。

木部塗装⑦ 完成


「専用仕上げ材」の塗装後にも、24時間程度を目安として乾燥時間を設けます。
十分に乾燥したことが確認できたら完成です。

まとめ

木部塗装は、DIYでも行えますが、決して簡単な作業ではありません。
期待する仕上がりに適した材料を選び、そして正しく施工することが重要なポイントです。

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