今号の左官建材マガジンは、いつもと趣向を変えましてカチオンタイトが使用された現場レポートをお伝えします。 平成7年に新設された東京都豊島区の『池袋駅北口駅前トイレ』ですが、老朽化等のために豊島区制90周年記念事業として改修工事を行うことになりました。その新規仕上げ材の下地として、弊社のカチオンタイト各種製品を使用して頂けることになりました。トイレとトイレの真下にアンダーパスの歩道があり、歩道の両脇の擁壁も今回の改修工事の範囲でした。10月に完成し11月から一般利用が始まっています。
詳しくは豊島区のホームページでこちら
材料決定の経緯
昨年の夏に設計事務所様から連絡を頂きまして、現場状況の質疑に対してそれに合うカチオンタイトの種類を提案しました。設計価格を提出した後、材料と元請け会社が決定した旨の連絡を頂き、現場に出向きを調査と打ち合わせを行いました。今回はカチオンタイトのメーカーである弊社が、工事請けすることになりました。
工事内容
アンダーパス擁壁の既存仕上げ材は塗料で、トイレの既存仕上げ材は2丁掛けタイルとコンクリート仕上げでした。その仕上げ材を原則生かして、その上からカチオンタイトを塗り仕上げ材を施工しました。仕上げの塗料は美術家の植田志保氏がペイントを行いました。
施工風景
・アンダーパス擁壁
既存塗料の上にカチオンタイトF施工後、更に平滑な面にするため、よりきめの細かいカチオンフィラーを塗っています。
・トイレ
2丁掛けタイルの上にカチオンタイトFを塗り、更に平滑な面にするためカチオンフィラーを塗っています。
一部既存タイル撤去部は、YS厚付けモルタルで厚付けし、カチオンフィラーで面揃えをしています。
完工後写真
・アンダーパス
・トイレ
まとめ
セメント系カチオン性下地調整材の先発商品である『カチオンタイト』は、おかげ様で発売して46年が経過しました。その間、全国の様々な物件に使用されてきました。カチオンタイトは下地材ですので、原則仕上げ材により隠蔽されてしまいますが、有名な物件や多くの人の目に付きやすい物件に使用されるのは単純に嬉しいものです。 これからも建築業界、ひいては社会に貢献できるよう建築材料やサービスの開発に努めていきます。