模様によってイメージが変わる!左官仕上げのパターンと種類を紹介

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美しい左官仕上げ。

使用する道具の種類によっても、模様の仕上がりや住宅のイメージは大きく異なります。

そこで今回は、左官仕上げのパターンと種類について紹介していきます。

鏝を使った仕上げパターン

左官仕上げで代表的な道具である「鏝(こて)」。

一口に鏝といってもさまざまな種類があり、鏝の形や大きさによっても仕上がる模様は変わってきます。

ここでは、鏝を使って仕上げる模様を紹介していきます。

コテ波

コテ波は漆喰で仕上げるときに人気の模様です。

コテで壁の表面を塗ったあと、塗り跡をあえて平にせずに残しておきます。

よく見かける模様ですが、職人によって塗り跡の残し方はさまざまです。

塗り跡の残し具合を調整するためにも、コテ波仕上げにするときは「どの程度塗り跡を残しておくか」施主と相談しておくことが大切です。

 扇仕上げ

 その名の通り、扇状に模様を残していく仕上げ方法です。

扇の形は鏝を使ったシンプルな模様やコテバケを使った和風の模様など、鏝の種類によっても仕上げりのイメージが異なります。

扇仕上げはシックな空間と相性がよく、レストランやバーなどの飲食店の壁に好まれます。

等間隔できれいな扇型を残すためには技術が必要なので、プロの腕前が試される仕上げ方法と言えるでしょう。

スパニッシュ仕上げ

スパニッシュ仕上げは壁全体を厚塗りしたあとに、コテでエッジを効かせて塗り跡を長方形になるように塗り跡を残していきます。

ビニールクロスやシートでは再現できないような、凸凹の陰影を楽しめることがメリットです。

仕上がりを見るとランダムにエッジを効かせているように見えますが、壁全体をきれいに見せるためには職人のセンスと技術が問われます。

厚塗りしているとはいえ、凸凹にしすぎると下地が見えてしまうので注意が必要です。

スタッコ調仕上げ

スタッコ調仕上げは壁全体に凹凸を残し、表面がザラザラと見えるように仕上げていきます。

もともとは彫刻の装飾やロンシャン礼拝堂など、ヨーロッパ建築の外壁に多く取り入れられてきた模様です。

ザラザラして見えるように凹凸を残すことは意外と難しく、プロの腕が試されます。

「ナチュル・カントリー・北欧風」などの洋風の住宅と相性がいい仕上げ方法です。

マーブル仕上げ

マーブル仕上げは、壁の上で2色を混ぜ合わせながら塗っていく方法です。

色の混ぜ加減や塗り方によって仕上がりが大きく異なるので、施主の好みに合わせた混ぜ具合にすることが大切です。

混ぜる色や混ぜ加減によって「和風・洋風・シック・モダン」など、さまざまな住宅のイメージに合わせることができます。

同じ施工方法でも仕上がりがさまざまなマーブル仕上げも、職人のセンスと腕が試される仕上げ方法だと言えるでしょう。

ハケを使った仕上げパターン

左官仕上げでは、鏝意外にもハケを使って模様をつけることもできます。

ブラシのようなハケや鏝がハケ状になっているものなど、ハケにもさまざまな種類があります。

ここでは、ハケを使って仕上げる模様を見ていきましょう。

ハケ引き仕上げ

ハケ引き上げはブラシタイプのハケを使い、横線模様を残していく仕上げ方法です。

ハケ引き上げはブラシの粗さや固さによって、線の間隔や模様が異なります。

壁だけではなく、駐車場やスロープなどの土間コンクリートでもよく取り入れられる仕上げ方法です。

土間コンクリートの広い部分に塗る場合は、地面をならすときに使う大型のハケが使われます。

コテバケ仕上げ

コテバケはコテの表面がハケになっている道具で、全体が平になっている壁を塗るときに使います。

模様が交差するように塗っていけば洋風の住宅に。

扇仕上げに使うと和風の住宅にぴったりのイメージに仕上がります。

コテバケの表面素材はスポンジタイプやモップタイプ、ハケの粗さもさまざま。コテバケの種類によっても仕上がりのイメージや模様も異なります。

さまざまな道具を使った仕上げパターン

ここまでは鏝やハケなど、左官仕上げで代表的な道具で仕上げる模様を紹介してきました。しかし模様を出せるのは道具だけではありません。ローラーやスポンジ、たわしなども壁にいい味を出させてくれます。

ここでは、ローラーとスポンジを使った仕上げパターンを紹介します。

ローラー仕上げ

ローラー仕上げは、ローラーを使って塗壁剤を塗って仕上げていきます。

スポンジやゴムなど、ローラーの素材や表面の凹凸によって仕上がる模様はさまざま。

施主の希望する住宅のイメージや塗壁剤によって、ローラーを選んでいきましょう。

スポンジ仕上げ

スポンジ仕上げは、キッチンで使うスポンジを使って仕上げていく方法です。

スポンジを優しくこするように、壁全体に模様をつけていきます。

壁を押さえるように模様をつけていけば、凹凸のある壁になるので、施主の好みによって施工方法を変えていきましょう。

まとめ

今回は、左官仕上げの模様のパターンをいくつか紹介しました。

使用する道具の種類や使い方によっても仕上がりが異なることが、左官仕上げの魅力ですね。

施主の想像する雰囲気や好みによって仕上げを提案し、仕上がりを相談しながら作り上げていきましょう。

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