ベニヤ板など木下地に、漆喰や珪藻土、あるいはクロスなど仕上げ材を施工すると、表面に「アク」が出てしまう場合があります。
「アク」が出ると見栄えが悪く、場合によってはやり替えをするなど面倒な対応が必要となります。
この「アク」を防ぐには対策が必要ですが、有効な方法となるのが「アク止めシーラー」を使って下地処理をすることです。
そこで今回は、木下地への仕上げ材を施工すると現れる「アク」を効果的に防止するための方法についてご紹介したいと思います。
そもそもアクとは?
ベニヤ板など木下地に対し、漆喰や珪藻土を直に塗って仕上げると、時間の経過とともに表面に現れる黄変などをアクといいます。
アクは、仕上げ面に対し部分的に生じたり、あるいは全面を変色させたりするなど、品質を著しく低下させる原因にもなります。
アクが発生するのは、木材に含まれている樹液成分が仕上げ材の水分に溶けて、表面に滲み出ることがおもな原因です。
また、コンクリートやモルタルなどもアクが出る素材となります。
コンクリートやモルタルなどのアクは、水酸化カルシウムなどの成分が、内部に染み込んだ水分に溶けて流れ出ることによって発生します。
アクを防ぐ方法
木材下地へ漆喰や珪藻土を塗るときに生じるアクは、対策を講じることで防げます。
おもな対策とは、大きく以下の2つの方法が考えられます。
・アクの出ない下地を使う
・下地と仕上げ層の縁を切る
アクの出ない下地を使う
まずは、アクの出ない下地を使う方法です。
アクは、ベニヤ板など木材を使うことにより発生しますが、石膏ボードなどアクの出ない下地を使うことで、仕上げ材へアクが流れ出ることを防止できます。
下地に木材を使用するケースといえば、手すりや家具などを取り付けるための下地補強となります。
多くは石膏ボードの裏側へ設置することで解決しますが、納まりの問題などで木下地をつくらなければならない場合は他の対策を検討する必要があるでしょう。
下地と仕上げ層の縁を切る
続いては、下地と仕上げ層の縁を切る方法です。
下地でアクが発生したとしても、仕上げ層との縁が完全に切り離されていれば、表面にまで影響は及びません。
具体的にどのようにして縁を切るのかというと、下地と仕上げ層の間に塗膜の層を設ける方法になります。
そこで効果を発揮するのが「アク止めシーラー」です。
下地面に「アク止めシーラー」を塗っておくと、その上に施工する漆喰や珪藻土などの仕上げ層と縁が切れるため、下地からのアクをシャットアウトできます。
また、アクは水溶性であることから、「アク止めシーラー」ではなく油性塗料でも効果は期待できます。
しかし、油性塗料は成分に有機溶剤を含むため、においが強く室内での使用には適しません。
よって、内装仕上げ工事で木下地のアク止めをする場合は、水性の「アク止めシーラー」を使用することをおすすめいたします。
効果の高いアク取り剤「久米蔵アク止めシーラー」
木下地などアクが生じる可能性の高い仕上げ工事には、アク止めシーラーによる下地処理を施して行うことが重要なポイントとなります。
またアク止めシーラーには多くの種類がありますが、なかでもおすすめなのは弊社が提供するアク止め剤「久米蔵アク止めシーラー」です。
「久米蔵アク止めシーラー」は、コンパネ、ベニヤ、合板など木下地の上に仕上げ材を施工するときのアクやシミ、ヤニの発生を強力に防止します。
また、「久米蔵アク止めシーラー」は、「ホルムアルデヒド発散等級」で最も優れる「等級3」を取得している水性アク止めシーラーです。
なお「ホルムアルデヒド発散等級」とは、健康を脅かす可能性があるとされるホルムアルデヒドの濃度がどの程度なのかを示す等級となります。
つまり、環境に、そして健康にも優しいアク止め剤なのです。
「久米蔵アク止めシーラー」の施工手順
「久米蔵アク止めシーラー」の施工手順について簡単にご紹介いたします。
1 | 下地面に対し、ローラーやハケ、スプレーなどを使って縦方向および横方向へ丁寧に塗布します。 ※「久米蔵アク止めシーラー」は原液のまま使用し、標準塗布量は㎡あたり120~150mlとなります。 |
2 | 「久米蔵アク止めシーラー」を塗布した後、しっかりと乾燥させて仕上げ材を施工します。 ※乾燥時間は、天気や温度、湿度など施工環境によって変わりますが、20℃で2時間が目安となります。 |
「久米蔵アク止めシーラー」を施工するときの注意点
「久米蔵アク止めシーラー」の施工にはいくつかの注意点があります。
おもな注意点は以下の通りです。
・「久米蔵アク止めシーラー」は、水で希釈すると効果がなくなる可能性があるため、施工時は必ず原液のまま使用してください。
・下地を固定している釘やビスなど金属部には、防錆処理をして「久米蔵アク止めシーラー」を施工してください。
・「久米蔵アク止めシーラー」の施工前には、容器をよく振って使用を始めてください。
・気温が5℃以下、湿度が85%以上、または降雨や降雪、強風が予想されるときは施工を避けてください。
・気温が5℃以下、直射日光を受ける場所での保管は避けてください。
まとめ
木下地など、アクが出る素材に対する仕上げ工事は、完成後に黄変などの症状が表面に現れてくることがあるため注意が必要です。
必ずアク止め処理をするなど、必要な対策を講じて行うようにしましょう。
その際には、弊社の「久米蔵アク止めシーラー」を候補としてぜひご検討ください。