大きな地震が発生すると外壁にひび割れが発生するケースが多くみられます。
自宅の外壁にひび割れを見つけると建物が倒壊するのではと不安に思うお客様も多くいらっしゃいます。
今回は、木造住宅のモルタル外壁のひび割れ修理方法。おススメ3選をご紹介します。
これからひび割れ修理の見積書や工事を予定している方はぜひ参考にしてみて下さいね。
ひび割れ修理と言えば、一般的にエポキシ樹脂注入、Uカットシーリングが定番です。
しかし、木造住宅ではモルタルの厚みが20~30㎜程度しかないためこれらの方法で費用が上がるばかりであまり効果がありません。
そのためモルタルが薄い場合は表面処理をして塗装というパターンが良いでしょう。
それでは表面処理+塗装にはどのような方法があるのでしょうか。
具体的に見ていきましょう。
ひび割れの修理方法おススメ3選
ひび割れ修理で行われている方法は下記の3点となります。
・注入ボンドすり込み工法
・ポリマーセメントモルタルすり込み工法
・ウレタンシーリングすり込み工法
注入ボンドすり込み工法
すり込みに注入用のエポキシ樹脂を使用します。
一見エポキシ樹脂は硬化すると固いので「表面に刷り込むだけで効果があるのか?」と思うかもしれませんが
すり込んだエポキシ樹脂を見ると大きなひび割れでもヤセが無くひび割れをしっかりと塞いでくれます。
また接着力が強いので補強という観点からも表面のモルタル層だけでもひび割れ充填に適しています。
表面が半透明なので塗装仕上げにも下地が透けず適しているのではないでしょうか。
注入用ボンドには低粘度、高粘度とありますが、パテ状に使うため高粘度のエポキシ樹脂を使うと良いでしょう。
注入用ボンドを使用した場合の良い点と悪い点をまとめました。
・収縮が少ないので表面のヤセが出ない。
・接着力が高いのでハガレが起きにくい。
・強度が高いので後でひび割れが発生しにくい。
・下地が透けない。
・2液混合タイプのため取り扱いが面倒。
・材料価格が割高
ポリマーセメントモルタルすり込み工法
モルタルとのなじみの良さからポリマーセメントモルタルを刷り込むケースも多いのではないでしょうか。
キメの細かなポリマーセメントモルタルであれば表面のひび割れに刷り込ませつつ表面仕上げまで行うことができます。
塗った後、刷毛でなじませることも可能なので作業性的には一番です。
安価な商品も多く、在庫も残っているケースもあるので使用される頻度は高いでしょう。
ただし、ひび割れ表面に刷り込むだけなので、地震ですぐにひび割れが発生してしまうケースも考えられます。
細かいひび割れの簡易的な修理としてならアリではないでしょうか。
ポリマーセメントモルタルを使用した場合の良い点と悪い点
・水性なので表面になじみやすい。
・汎用商品なので左官屋さん塗装屋さん防水屋さんで扱いやすい。
・接着力の良い材料を使えばハガレが起きにくい
・粒子が粗いため幅の細かいひび割れに入っていかない。
・ちょっとした地震、衝撃ですぐにひび割れが発生しやすい。
・補修跡が目立ってしまう。
ウレタンシーリングすり込み工法
木造住宅のひび割れ修理で真っ先に思い浮かぶのがシーリング材の刷り込みでしょう。
弾性があるのでひび割れの追従性からも適した材料です。
また1液性カートリッジは安価で手軽に入手できます。
さらにウレタン系シーリングを使用すれば上塗りとの相性もバッチリ。
ただし弾性を確保するためにはやや厚めにすり込む必要があり、その場合補修跡が目立ってしまうことがあります。
また硬化が早く、耐久性という観点からはあまり長持ちしないため2~3年でひび割れが発生してしまうケースもあります。
手っ取り早く簡易的に修理したいときなら良いでしょう。
ウレタン系シーリングを使用した場合の良い点と悪い点
・1液カートリッジで扱いやすい
・パテ、ヘラでひび割れにすり込みしやすい
・弾性なのでひび割れの動きに追従する。
・硬化が早くヤセが起きやすい。
・ある程度の厚みが無いとひび割れの動きについていかない。
・補修跡が目立ってしまう。
ウレタン系シーリング材
【おすすめ商品】ボンド ウレタンコーク(コニシ株式会社)
まとめ
表面モルタルのひび割れを修理するには、樹脂注入やUカットシーリングでは費用や補修跡の問題から適しません。
表面処理+塗装が良いでしょう。
おススメの修理方法としては
注入ボンドすり込み工法
ポリマーセメントモルタルすり込み工法
ウレタンシーリングすり込み工法
【おすすめ商品】ボンド ウレタンコーク(コニシ株式会社)
の3点が挙げられます。
建物の状態、費用、それぞれのメリット・デメリットを参考にし使い分けてみて下さい!