地震でブロック塀が壊れた時の修理方法を解説

[著]
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最近、東北・・九州・・関東・・と各地で地震が多く感じませんか。

大きな地震、小さな地震でも頻繁に起これば、建物に徐々にダメージを与えてしまいます。

その顕著な例がブロック塀の破損、倒壊です。

過去に、地震でブロック塀が倒壊し、人身事故に発展したのも記憶にあるかと思います。

なぜブロック塀は簡単に倒壊してしまうのか?

それは現在の建築基準法に定められている基準が守られていない可能性が高いからです。

一方、建築基準法に沿って建てられていても、地震によって破損するケースもあります。

小さなひび割れでも雨水が侵入するようなら内側から劣化が進行するケースがあるため放ってはおけません。

そこで今回は、地震などで影響を受けたブロック塀の修理方法についてご紹介します。

地震で壊れたブロック塀の危険性について

地震によってブロック塀が壊れた場合、当初は小さなものでも徐々に危険性が高まることがあるので注意が必要です。

例えば、ひび割れが発生して雨水が侵入し内部の鉄筋まで到達すると、鉄筋にサビが生じてしまいます。

鉄筋がサビると体積が膨張し、ブロック内側から圧力が加わり、ひび割れはさらに大きくなります。

そして大きくなったひび割れからより多くの雨水が入り込み、さらに広い範囲で鉄筋がサビてしまう悪循環が生まれます。

ブロック塀が地震で壊れた場合、範囲を拡げないためにも早めの修理が重要になります。

仮に地震がなくてもそもそも建築基準法に定められている条件を満たしていないようなら、修理しても危険性は変わりません。

一般の方ではなかなか危険かどうかの判断はつきにくいので、心配であれば一度工事業者に調べてもらうと良いでしょう。

地震で壊れたブロック塀の修理方法について

地震で壊れたブロック塀は、比較的規模の小さいものであれば簡単に修理することが可能です。

規模が大きな破損となるとブロックごと交換するほうがよいケースもあります。

また、すでに鉄筋がサビている場合は、鉄筋のサビ処理が別途必要になります。

不慣れな業者がサビを残したまま修理すると、比較的早い段階で再発する可能性があります。

2度工事を行うことになるなど結果的に費用が倍増してしまうこともあります。

鉄筋が露出していたり、サビ汁が流れていたりするようなら下地のサビ処理もしっかり行いましょう。

修理方法について

ブロック塀で比較的簡単に修理できる破損といえば、おもに2つ挙げられます。

・ひび割れ
・欠損

ひび割れ

ブロック塀のひび割れは表面処理が主になります。

ひび割れ幅0.3mm未満の微細なひび割れの場合、危険性は小さく緊急的に修理する必要はないとされています。

もちろんすぐに修理してもよいですが、しばらく経過を見ながら規模が大きくなってから検討するということでもよいでしょう。

微細なひび割れを修理する場合、シーリング材またはエポキシ樹脂系パテ材をひび割れに沿って刷り込むのが良いでしょう。

ひび割れから雨水の侵入を防いでくれます。

よくブロックにエポキシ樹脂を注入するという話も聞きます。

しかしブロックは中が空洞なので効果はほとんど無いので注意が必要です。

ひび割れが大きい場合(幅5.0㎜以上)は、樹脂モルタルをひび割れに充填する方法があります。

充填する樹脂モルタルは接着性が高いカチオン系の製品などを使うとなお良いでしょう。

修理前に、ひび割れや周囲に汚れやコケのような不純物が残らないよう、ブラシなどを使って丁寧に掃除することがポイントとなります。

カチオン系の製品については過去記事を参照ください

カチオン系ポリマーセメントモルタルとは。下地補修に最適な理由を徹底解説

欠損

ブロック塀の欠損も樹脂モルタルで埋め戻すのが基本になります。

ポイントは下地処理です。

下地がもろかったり、細かなホコリが残っているとハガレの原因になります。

それを防ぐためにも浸透性のプライマーを使用すると良いでしょう。

浸透性プライマーの詳細は下記を参照ください。

ボロボロ下地を固めたいときのお助け商品「浸透性プライマー」の種類を紹介

 

ただし規模が大きい場合、崩れかけている場合はブロックごと交換するほうが良い場合もあります。

費用は掛かりますが、簡単な修理で後々崩れて事故を起こしてしまうより安心できるでしょう。

樹脂モルタル埋め

 

ブロック塀撤去

 

ブロック撤去状況

まとめ

ブロック塀でも中に鉄筋がしっかり入っていれば倒壊する危険は少ないです。

しかし外見上見分けがつかない場合もあります。

まずは倒壊や被害の恐れが無いか確認、調査することが第一です。

修理方法は特殊な商品を使ったり、難しい工法だったりする訳ではありません。

迅速に対処することと、目的に沿った材料を選定することがポイントです。

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