漆喰は、古くから脈々と受け継がれてきた伝統を有する人気の仕上げ方法です。
また、漆喰は、高耐久な素材としても知られています。
しかし、その優れた耐久性は、適切にメンテナンスを行うことで発揮されるものでもあります。
漆喰のメンテナンスには、部分補修や塗り替えなどいくつかの方法がありますが、塗装もそのひとつです。
ただし、漆喰へ塗装を行う場合、適切な方法で行わないと早期に剥がれてしまうことがあるため、とくに注意しなくてはなりません。
そこで今回は、漆喰への塗装について、適切な方法や注意しておきたことなどを徹底解説したいと思います。
漆喰の特長について
漆喰とは、消石灰に砂やノリ、スサなどを水で練り混ぜてつくる塗り壁材のことです。
主原料である消石灰は水酸化カルシウムともいい、その水溶液はアルカリ性を示します。
また、漆喰は、「呼吸する建材」とも呼ばれています。
というのも、表面に無数の孔を持つ多孔質であり、周辺の湿度に応じて吸湿したり放湿したりするなど、一定程度の調湿性を発揮するためです。
その他にも、時間をかけて自ら硬化することにより、強さを増していく点も漆喰の特長となります。
漆喰への施工に関する注意点
①漆喰は、基本的に、一部の専用塗料を除き、直接塗装できません。下記の塗料の場合、施工は避けた方がいいでしょう。
・耐アルカリ性のない塗料
・透湿性のない塗料
②また、無機質下地が劣化で傷んでいる場合も、下地を強化したうえで塗装しないと、本来の耐久性は発揮できません。
①と②の場合、有効な下地処理の方法として、弊社の『ガッチリ浸透プライマーW/寒冷地』
の施工があります。
『ガッチリ浸透プライマーW/寒冷地』は、耐アルカリ性と透湿性が高く、塗料の吸い込みを防ぎ、そして脆い下地を強化できる水性タイプの浸透強化剤です。
なお、『ガッチリ浸透プライマーW/寒冷地』に関する詳しい内容はコチラの記事を参考にしてください。
『ガッチリ浸透プライマーW/寒冷地』を下地処理において使用する場合、上塗りとして漆喰を施工することはもちろんありますが、塗料の場合は日本ペイント様の「ケンエースG」を使用することも多いです。
まとめ
漆喰は、古くから多くの建築物に使われてきた歴史ある建材です。
非常に優れた性質を持っており、しっかりとメンテナンスを行えば、かなりの耐久性が期待できます。
また、既存の漆喰に塗装すると、これまでと大きく印象を変えることも可能ですが、その場合は適切な施工と材料選びには十分に注意することがポイントです。