スケボーパークの補修工事はどうやるの?補修方法と工事後の経過観察をレポート

[著]
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現在絶賛パリオリンピックが開催中です。各競技においてアスリートが活躍し様々なドラマが生まれ、見ている私たちに感動と高揚感を与えてくれています。その中でも前回の東京オリンピック同様、スケートボード競技において日本勢の活躍が目覚ましいです。そのスケートボードですが、今号は先月に引き続き、スケボーパーク(スケートパーク)の補修工事についてご案内します。前回同様国内屈指の施工業者、マサケン様運営のスケボーパークにお邪魔して、以前補修工事で使用して頂いた製品の経過観察を中心に取材してきました。

今回の取材現場『茨城スケボーパーク』

今回取材させて頂いた現場は、コンクリート製のスケートパークの『茨城スケボーパーク』です。このスケボーパークの運営と施工は有限会社マサケン様です。マサケン様が運営する『AXIS』という“SKATE, SURF, SNOW ”のいわゆる” 3S ” を楽しめる ショップも併設されています。
マサケン様は東京都墨田区に本社を置き、主に土木工事・外構工事・スケートパーク建設工事を手掛ける会社です。特にスケボーパークの建設においては国内でトップの実績を誇り、去る『2020東京オリンピック』のスケボー競技の会場建設も手掛けている施工会社です。

AXISについて

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【専門業者に直撃取材!】スケボーパーク(スケートパーク)の補修工事はどうやるの?補修方法を徹底解説

2年前にマサケン様から、この茨城スケボーパークにおけるコンクリートの滑走面の劣化についてご相談を頂き、補修工事の提案をしました。それを元にマサケン様が補修工事をしましたが、2年の月日が経過し経過観察兼取材という形でお邪魔してきました。

茨城スケボーパーク

今回取材させて頂いた『茨城スケボーパーク』

歌手あいみょん氏の『空の青さを知る人よ』のPVの舞台にもなりました。

コンクリート製スケボーパーク(スケートパーク)の主な劣化症状

まずコンクリート製スケボーパークで発生する劣化症状を紹介します。一般的には以下の3つだそうです。

  • コンクリート滑走面のひび割れ・欠損
  • コンクリート滑走面の表層の摩耗・風化や骨材の露出等々
  • レールや金属コーピング(Rと呼ばれる斜面とその上のプラットホームと呼ばれる平面の間の角部分)周辺の爆裂・欠損等々
  • 茨城スケボーパークでの劣化症状

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    砂が露わになったコンクリート

    今回の茨城スケボーパークで最も懸念された劣化症状は、『コンクリート滑走面の表層風化や骨材の露出』でした。写真のように砂が露出しているコンクリート面は、微かな段差ができるのでスケボーで滑走する際に滑らかなタイヤの回転が損なわれ、パフォーマンスの品質が落ちるとのことです。

    弊社ではこの劣化症状を改善すべく補修方法を提案しました。まず既存コンクリートの表層強度の回復と粉っぽさを改善するために、水性浸透強化剤の『ガッチリ浸透プライマー』を塗布します。次に『カチオンタイトシリーズ』の中でも塗りやすく滑らかな仕上がりになる上に、強度が高い『速硬カチオンローラー』をコテ塗りした後に研磨をかけることに決定しました。

    施工箇所

    ガッチリ浸透プライマーWと速硬カチオンローラーを施工した場所

    スケボー使用後の経過

    速硬カチオンローラー施工箇所。スケボーによる傷は多数見受けられましたが、ひび割れ・浮き・欠損等は確認できませんでした。

    今回は2年前に補修した箇所を観察しました。施工された速硬カチオンローラーに多少摩耗は見られました、欠損・剥がれ・ひび割れ等は確認できませんでした。当初マサケン様曰く4、5年耐えられる製品が好ましいとのことで、それを経過した後はその都度塗り直しをしていくとのことでした。

    打ち合わせ

    マサケンのご担当者様と店舗内で打ち合わせを行いました。コンクリートやモルタルに色を付ける製品に興味があるということで、ルーセントカラーを紹介しました。今年のパリオリンピックは当然ながら、次回開催のロスオリンピックはスケボーの本場なので、間違いなくそこまでは国内でスケボーが盛り上がりを見せるとおっしゃっていました。

    商品HP

    ルーセントカラー商品ホームページ
    マサケン様にご紹介したルーセントカラーの詳細はこちらから確認できます。コンクリート・モルタルの風合いをそのままに着色できるコンクリートステイン塗料です。ご興味のある方は是非ご確認ください。

    コンクリート製スケボーパーク(スケートパーク)の補修材料

    カチオンタイト

    セメント系カチオン性下地調整樹脂モルタル『カチオンタイトシリーズ』です。カチオンタイトは“驚異の接着力”を有することで、普通モルタルでは接着しないタイルやガラス等の広範囲の下地に接着し、高い強度を発揮します。

    カチオン系ポリマーセメントモルタルとは。下地補修に最適な理由を徹底解説

    カチオンタイトカタログ

    カチオンタイトカタログ
    カチオンタイトシリーズはセメント系カチオン性樹脂モルタルの下地調整材です。使用目的に応じて最適に配合されたセット材料で非常に安定した性能が得られます。1976年に発売して以来45年以上の販売実績を誇っています。

    スケボーパークでカチオンタイトが選ばれる理由

    前回の記事で「カチオンタイトシリーズは数年前に使用した現場でも、劣化することなく健全な状態を保っていることを確認できており、実績がある」ことも使い続けている理由とのことでしたが、それがまさにこの現場です。スケボーパークのような強い負荷がかかる場所でも、カチオンタイトが信頼を得て使用されていることが今回の取材を通じて改めて痛感しました。

    まとめ

    カチオンタイトシリーズは建築・土木の分野で45年以上の販売実績がありますが、弊社で把握している限りスケボーパークの現場で使用されるのは初めての経験でした。改めてカチオンタイトが幅広い現場で使用されていることを実感しました。また、カチオンタイトの接着力と強度に対する信頼性の高さを再確認することができました。今後も様々な施工現場をご紹介していきます。

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