リフォームにおいて、仕上げに塗装やタイル張りをしようと思っても「下地がボロボロで接着は大丈夫か・・」と心配になる時があると思います。
そんな時に役立つのが、もろい下地に浸透して固める「浸透性プライマー」です。
今回は「浸透性プライマー」の主要な各メーカー商品についてご紹介します。
ぜひ商品選びの参考にしてみてください。
主要な「浸透性プライマー」商品を紹介
浸透性プライマーには多くの商品があります。
今回は主要な下記3点の商品について紹介します。
・ガッチリ浸透プライマーW(ヤブ原産業)
・NSしみこむ強化材HF(日本化成)
・ウルトラナノ浸透プライマー(日本プラスター)
ガッチリ浸透プライマーW(ヤブ原産業)
ヤブ原産業株式会社は、カチオン系ポリマーセメントモルタルの代名詞とも言える「カチオンタイト」で有名な老舗メーカーです。
そんな性能に信頼のおけるヤブ原産業株式会社が製造する商品が「ガッチリ浸透プライマーW」です。
ガッチリ浸透プライマーW特徴
- 脆弱した無機質系下地をガッチリ固め仕上げ材の施工を可能
- 特許を取得した浸透メカニズム
- コンクリート・モルタルの雨打たれ、凍害の補修に最適
- 漆喰、土壁、繊維壁等、今まで施工が難しかった下地にも対応
- マイナス5℃まで施工可能
粒子による透明度の違い
通常のエマルション製品はポリマー粒子径が大きく、光を反射するので白く見えてしまいます。
ガッチリ浸透プライマーWのポリマー粒子は非常に小さいため光の反射が少なく半透明となります。
独自のメカニズム
独自のナノテクノロジーにより、分子に近いサイズの30~50nmのポリマー粒子に、高い化学安定性を持たせた特許取得の浸透メカニズムによって、脆弱層への浸透を可能にしました。
ガッチリ浸透プライマーWの使い方
- 脆弱した下地の処理
著しく脆弱した下地はポリッシャーやディスクサンダー等で出来るだけ除去し、清掃してください。水洗いをした場合は下地が十分乾燥していることを確認してください。 - ガッチリ浸透プライマーWの塗布
ウーローラーや刷毛、噴霧器等を用いて原液のまま表面に残るまで塗布してください。 - 仕上げ材施工
モルタル・外装材・床材・防水材等、用途に適した仕上げ材の標準施工仕様に基づいて施工してください。
NSしみこむ強化材HF(日本化成)
日本化成株式会社は吸水調整材・セメント混和用ポリマーディスパージョン「ハイフレックス」で有名なメーカーです。
NSしみこむ強化剤HF特徴
- 毛細管空隙への浸透性が高く脆弱層を強化
- 原液をそのまま塗布OK
- 水性のため環境に優しい
脆弱層の強化に最適
NSしみこむ強化材HFは、アクリル系エマルションを主成分としたコンクリート(モルタル)脆弱層への浸透型表面強化材です。
床コンクリートの雨打たれやレイタンスによる脆弱層、セルフレベリング材施工時の表層脆弱(粉吹き)の強化に最適です。
NS製品シリーズとの相性抜群
NS製品との相性もよく、NS製品とのコラボで下地調整塗材やセルフレベリング材にも安心して施工できます。
NSしみこむ強化剤HFの使い方
- 下地の清掃
下地の脆弱層・レイタンス・油分・汚れ等をワイヤブラシ・サンダー等で除去し清掃してください。 - NSしみこむ強化材HFの塗布
施工面にNSしみこむ強化剤HFを原液のまま塗布してください。施工面にNS浸み込む強化剤HFの液が溜まる程度が塗布量の目安です。吸水の激しい下地の場合は数回に分けて塗布してください。 - 養生
NSしみこむ強化剤HFが乾燥していることを確認後、セルフレベリング材や下地調整塗材を施工してください。
(日本プラスター)
日本プラスター株式会社は、社名からもプラスター商品を主力としたメーカーです。
現在のメイン商品に漆喰商品があります。
ウルトラナノ浸透プライマー
- 超微粒径ポリマーが下地を強化
- 合板・古壁から発生するアクを抑制
- 密着性に優れたカチオンタイプ
ウルトラナノ浸透プライマーの性能
ウルトラナノ浸透プライマーの粒子径は、10~20nmの超微粒子のため脆弱部にしっかり浸透して、弱った下地の強度を回復させることができます。
下地の表面強化+アク止め効果
合板・古壁から発生するアクを抑え、漆喰仕上げ等塗り壁施工の下地処理に最適です。
アク止め効果のある下地:合板各種、漆喰・土壁・古壁(京壁・繊維壁・砂壁等)
ウルトラナノ浸透プライマーの使い方
- 下地処理
著しく劣化した脆弱下地はポリッシャー、サンダー等で除去してください。埃や油分等付着物は完全に除去してください。 - ウルトラナノ浸透プライマーの塗布
刷毛やローラー、噴霧器等で原液のまま塗布してください。 - 次工程
プライマー塗布面が乾燥していることを確認後、用途に適した仕上げ材、下地調整材を標準仕様に従って施工してください。
浸透性プライマーのまとめ
3商品とも
・水性であること
・高い浸透性能があること
を長所にしています。
実際は、塗りたい下地の状態によってオススメする商品が変わります。
注意していただきたいポイントは
・浸透する深さ
・水性でも冬期間に作業できるか
などトータルで判断し選定してみてください。