ビニールクロスとは?特徴やメリットについて紹介

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日本の室内壁の仕上げは、土壁や漆喰、珪藻土などの塗壁材が使われていました。
しかし近年では「ビニールクロス」と呼ばれる壁紙が用いられることがほとんどです。
何気なく選んでいるビニールクロスにどんな特徴やメリット、デメリットがあるかご存知ですか?
今回はビニールクロスの特徴やメリット、デメリットについて解説します。

ビニールクロスとは?特徴について

ビニールクロスとは、ポリ塩化ビニルを主原料とする壁紙のことです。
プリントやエンボス加工など、さまざまな加工に対応していることが特徴です。
施工方法も塗壁材に比べると簡単で、初心者がDIYすることもできます。
けれど、材料に含まれる化学物質(ホルムアルデヒド)が原因でシックハウス症候群を発生してしまう可能性があります。
また、焼却時に有害物質を排出するなどの環境汚染について問題視されてきました。
そのため、これらの問題点を解消するために塩化ビニルの量を減らし、気体化しない可塑剤を目指すなどの取り組みがされています。
室内壁のビニールクロスを選ぶときには「F☆☆☆☆」と書いてある、シックハウス症候群対策ラベルが貼られているものから選んでください。
星の数が多いほど、ホルムアルデヒドの発散量が少ないものになります。

ビニールクロスのメリット

健康への影響や環境汚染が問題視されていたビニールクロスですが、メリットもたくさんあります。
ここでは、ビニールクロスのメリットを説明します。

塗壁に比べて価格が安い

ビニールクロスの大きなメリットは「価格が安い」ということです。
内装仕上げの材料のなかで、一番安価に仕上げることができます。
ビニールクロスのなかでも低価格なものであれば「1㎡あたり1000円程度」
上級クロスや自然クロスと呼ばれるグレードの高いクロスでも「1㎡あたり1500円程度」です。
布や紙、塗壁材と比べると安く仕上げることができます。

手入れが楽

ビニールクロスは水に強いので、水拭きしても破れることはありません。
壁紙についた汚れも水拭きでサッと拭き取るだけなので、簡単に掃除ができます。
また、トイレやキッチンなどの汚れやすい場所に使うビニールクロスには「防水・撥水・防カビ」などに特化機能がついているクロスを選ぶと、さらに掃除が楽になります。

壁紙によって機能がある

先ほど書いたように、ビニールクロスは「防汚・防水・防湿・消臭・耐薬品・撥水・防カビ・蓄光」など、特化機能を持ったものが数多くあります。
ビニールクロスを選ぶときには、施工場所や目的によって選ぶとよいでしょう。
たとえば、浴室の湿気がこもりやすい浴室には「防水・防湿・防カビ」機能があるものを使用しましょう。
子供部屋には「蓄光・消臭」がおすすめ。畜光クロスは室内が明るいときに光を蓄え、消灯後20分間ほど一部の絵が光るクロスです。

デザインやカラーが豊富

さまざまな機能を持っているビニールクロスですが、機能だけではなくデザインやカラーもとても豊富です。
シンプルな単色クロスや柄物、キャラクターとコラボしたクロスまでたくさんの種類があります。
求める機能やデザインのなかから、気に入ったものが見つかるはずです。

ビニールクロスのデメリット

さまざまな機能があり、デザインやカラーバリエーションも豊富。
さらには価格も安価なビニールクロスですが、残念ながらいくつかデメリットもあります。
ビニールクロスを選ぶときにはデメリットをしっかり把握しておくことも大切です。
ここでは、ビニールクロスのデメリットを確認していきましょう。

部分補修がきれいにできない

ビニールクロスは部分補修ができないことがデメリットです。
一部が破れたり汚れたりしてしまったときに部分補修をすると、貼り替えた部分だけが浮いてしまいます。
また、時間が経つと、貼り替えた部分のみが剥がれてくることも。
ビニールクロスの破れや汚れが気になるとき、壁紙をきれいに補修するには一面を貼り替えるしかありません。

耐用年数が短い

ビニールクロスの耐用年数は「10〜15年」しかありません。
時間が経つにつれて黄ばみが出たり、継ぎ目が剥がれたりしてしまいます。
汚れやクロスの剥がれが気になる場合は「10年」程で貼り替えリフォームを行うことが一般的です。
使用状況にもよりますが、同じ家に住む場合は「1〜3回」程は貼り替えリフォームが必要になると覚えておきましょう。

通気性や調湿性は塗壁材に比べて劣る

ビニールの特性には「通気性・調湿性」がないことが挙げられます。
そのため、塩化ビニルでできているビニールクロスも通気性と調湿性は塗壁材に比べると劣り、カビやダニが発生しやすくなってしまいます。
カビが気になる場合には、「防カビ」機能に特化したビニールクロスを選びましょう。

まとめ

近年建てられている住宅に多く用いられているビニールクロス。
健康や環境への心配がありましたが、材料を見直すなどの対策を行い安心して使えるクロスになりました。
安価でデザイン性も高く、種類も豊富なため、気に入ったものを見つけられるはずです。
けれど、部分補修がきれいにできないことや、耐用年数が短いことはデメリットです。
特徴やメリット、デメリットをしっかり把握したうえで、内装仕上げの材料を選んでみてくださいね。

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