外壁にできたひび割れはとても目立つので、すぐにでも補修したいですよね。
軽度のひび割れであればDIYすることもできますが、いくつか注意点があります。
そこで今回は、自分でDIYできるひび割れの種類と方法、注意点を説明します。
外壁にできたひび割れの種類について
外壁にできたひび割れは「クラック」と呼ばれ、ヒビ割れの度合いや原因によって種類がわけられています。
クラックの種類や状態によっては住宅の構造部分に影響する可能性があるため、専門業者に点検依頼をしなければなりません。
外壁部分にできるクラックには、以下の3種類があります。
・ヘアクラック
・構造クラック
・開口クラック
ヘアクラックはヒビ幅が0.3mm以下の軽度のヒビ割れです。構造クラックは外壁内部からのひび割れのことで、開口クラックは窓や扉などの開口部分からのひび割れを指しています。
このなかでDIYが可能なのは、「ヘアクラック」のみです。
構造クラックと開口クラックは住宅の構造や基礎に影響を与える可能性があるため、DIYはできません。
そのため、構造クラックと開口クラックができている場合には、専門業者に点検依頼をする必要があります。
また、DIYできるひび割れはヘアクラックであってもひび幅が「0.3mm以下」のものです。
0.3mmを超えるひび割れであれば、DIYをする前に専門業者に点検依頼をしてください。
クラックの種類と見分け方について、詳しいことはこちらの記事で説明しています。
外壁のひび割れをDIYする方法と注意点
ひび割れ幅が0.3mm以下の場合には、DIYをすることができます。
ここではひび割れのDIY方法と注意点を説明します。
ひびをコーキングする
ひび割れの補修方法で一番ポピュラーなのが、コーキングです。
コーキング材を使ってひび割れた隙間を埋めていくだけなので、初心者でも簡単にDIYできます。
コーキングをするときの注意点は、以下の2つです。
・ウレタンまたは変性シリコンを使う
・晴れた日に補修する
コーキング材と一口に言ってもさまざまな種類があり、用途によって使いわけが必要です。
外壁を補修するときには、必ず「ウレタン・変性シリコン」のどちらかを使用してください。
誤ってシリコン性のものを使ってしまうと塗装ができないので、コーキングをした部分を剥がさなければなりません。
コーキング材を剥がす作業にはとても手間がかかるため、塗装時に追加費用がかかる可能性が高いです。
自分で塗装するとしても、コーキング部分が塗料を弾いてうまく塗装ができません。
コーキング材を選ぶときには、「何性なのか」を必ず確認してから購入しましょう。
また、コーキング材でひび割れ補修するときには、必ず晴れの日に行いましょう。
雨の日にコーキング材を使うと、水分が入り込むことやコーキングした部分が乾きにくくなることがあるからです。
コーキングについては、こちらの記事に詳しくまとめています。
セメントチョークでひびを埋める
セメントチョークという補修専用のチョークを使い、ヒビ割れをなぞるように補修することもできます。
スティックタイプなのではみ出す心配はありませんが、ひび割れにチョーク材を刷り込む圧力が必要になるため、男性の力が必要です。
また、ひび割れが広範囲にあるときには、補修に時間がかかることもデメリット。しかし、専用の硬化促進剤や保護剤を併用すれば持続力アップするので、耐久性を重視する方にはセメントチョークがおすすめです。
ひび割れにスプレーセメントを吹きかける
スプレーセメントはセメント材がスプレー缶に入っているもので、ひび割れた部分にスプレーして補修します。
力が必要ないので、女性やお年寄りでも簡単に補修が可能です。
また、細かいヒビ割れや広範囲にわたるひび割れの補修にも適しています。
しかし、スプレータイプは広範囲にセメント材が飛び散ってしまうため、部分的な補修をしたいときには周辺を養生しなければなりません。
補修自体は簡単にできるのですが、準備に少し手間がかかってしまうことは覚えておきましょう。
エポキシ樹脂注入キットを使う
エポキシ樹脂注入専用キットを使って、ひび割れに樹脂注入することができます。
やや専門的な作業となりますが、DIY可能です。
エポキシ樹脂注入用の商品がセットになっているので個別に購入する面倒がありません。
また5m程度のひび割れ用と少量なのでロスがありません。
自然災害が原因のひび割れならば火災保険が適用されることも!
業者依頼が必要になるひび割れを見つけたとき、補助金がもらえると非常に助かりますよね。台風や強風といった自然災害によって外壁がひび割れた場合には、火災保険が適用されることがあります。
たとえば、台風や強風による飛来物で外壁に傷がついたときや、ひょうが当たって外壁が破損したケースです。
この場合「風災」が適用され、修理費用が火災保険から支払われます。
ただし、火災保険の適用条件や補償範囲は契約によって異なるので、修理前に保険証券を確認しておきましょう。
DIY、専門業者に相談
外壁部分にできたひび割れは「0.3mm」以下のものであればDIYをすることができます。
DIYをするときには、ひび割れの状態や範囲によって補修方法を選び、今回説明した注意点に気をつけながら補修をしてください。
DIYできるクラックなのか迷ったときには、自己判断せずに専門業者に相談してみてください。