AGV倉庫の床補修|20分で走行再開できる補修材の選び方【2026年版】

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倉庫や工場にAGV(無人搬送車)を導入したものの、床の欠けや穴、段差が気になるという担当者の方は多いのではないでしょうか。
小さな欠損でも、AGVの走行時には振動や荷崩れ、センサーの誤作動、走行停止につながるおそれがあります。さらに、車輪や駆動部の摩耗を早め、AGVの稼働率を静かに下げていきます。
とはいえ、「補修のために倉庫を長時間止めたくない」というのが現場の本音です。

AGV倉庫の床補修で失敗しないための条件は、次の3つです。

  1. 短時間で硬化し、すぐに走行を再開できること
  2. 重量物の往来に耐える強度が早期に出ること
  3. 特別な道具なしで、確実に施工できること

本記事では、AGV走行倉庫で起きやすい床の欠損、補修材の選び方、稼働を止めない施工の考え方を解説します。倉庫管理者の方も施工業者の方も、補修材選びの参考にしてください。

AGV(無人搬送車)が走行する物流倉庫の床
AGVが走行する物流倉庫のイメージ

AGVが走る倉庫で床の補修が重要な理由

小さな欠損や段差がAGVの走行トラブルにつながる

AGVは、あらかじめ決められたルートを繰り返し走行します。そのため、床に欠けや段差があると、同じ箇所を何度も車輪が通過することになります。
走行のたびに衝撃が加わるため、欠損は広がりやすく、AGV本体にも負担がかかります。

床の欠損や段差が引き起こす主なトラブルは、次のとおりです。

  • 走行中の振動による荷崩れ、搬送物の破損
  • センサーの誤作動による減速や停止
  • 車輪、サスペンション、駆動部の早期摩耗
  • 欠損部への引っかかりによる走行停止

なお、許容できる段差や凹凸の大きさは、AGVの機種や車輪の仕様によって異なります。導入しているAGVのメーカーに、床の許容条件を確認しておくと安心です。

補修を後回しにするとコストが膨らむ

欠損は、放置すると少しずつ大きくなります。
その結果、最初は数分で終わるはずだった補修が、広範囲の改修工事に発展することも珍しくありません。
欠損が小さいうちに、短時間で補修しておくことが、結果的に稼働停止の時間とコストを抑えるポイントです。

コンクリート床の欠損とAGVの車輪
床の欠けや段差は、AGVの車輪に繰り返し衝撃を与えます

AGV倉庫で起きやすい床の欠損・劣化

AGVが走る倉庫の床では、次のような箇所に欠損が起きやすくなります。

AGV倉庫で起きやすい床の欠損4パターン

① 目地・ジョイント部の欠け
車輪が繰り返し通過する角が欠けやすい箇所
② アンカー跡・機械撤去後の穴
レイアウト変更のたびに残りやすい穴
③ 出入口・荷重集中箇所の角欠け
旋回や停止が多い箇所の端部
④ ひび割れ
原因によって適した補修方法が変わる

目地やジョイント部の欠け

コンクリート床の目地(ジョイント)の角は、車輪の繰り返しの通過で欠けやすい箇所です。
欠けが生じると、車輪が引っかかったり、段差になったりして、走行に影響します。

アンカー跡や機械撤去後の穴

棚や設備のレイアウト変更では、アンカーの撤去跡や機械の撤去後に穴が残ります。
ルートの近くにこうした穴があると、AGVの走行トラブルの原因になります。レイアウト変更のたびに、穴を埋めておくことが大切です。

出入口や荷重が集中する箇所の角欠け

スロープの手前や出入口付近、旋回が多い箇所は、車輪の荷重が集中して床の角や端部が欠けやすくなります。

ひび割れ

ひび割れは、乾燥収縮や荷重など、原因によって適した補修方法が変わります。
ひび割れの原因と補修工法については、以下の記事で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。

コンクリートのひび割れが発生する原因と対策を探ってみた



【ひび割れ補修】代表的な工法「注入工法」と「充填工法」を徹底解説


AGV倉庫の床補修材の選び方|押さえたい3つの条件

条件1:短時間で硬化し、すぐに走行を再開できる

物流倉庫や工場では、補修のために長時間ラインを止めることができません。
そのため、補修材は「施工してからAGVが走れるようになるまでの時間」で選ぶことが重要です。
一般的なモルタルは硬化に時間がかかり、補修後の養生中は通行を止める必要があります。夜間や休日にしか補修できない現場では、翌日の稼働に間に合わないこともあります。

条件2:重量物の往来に耐える強度が早期に出る

AGVは、搬送物を載せた状態で床を走行します。
補修材には、硬化が早いだけでなく、早い段階で十分な強度が出ることが求められます。
強度が不足していると、補修箇所が再び欠け、同じ補修を繰り返すことになります。

条件3:特別な道具なしで、確実に施工できる

日常的な小さな欠損は、現場の担当者がすぐに補修できることが理想です。
コテや専用機器、熟練の技術が必要な材料では、補修のたびに業者の手配が必要になり、対応が遅れてしまいます。
計量して混ぜるだけで施工でき、手順がシンプルな材料であれば、欠損を見つけたその日に補修できます。

補修材のタイプ別の比較

AGV倉庫の欠損補修に使われる主な材料の特徴を、3つの条件で整理しました。

材料タイプ 硬化・供用再開の早さ 施工の手軽さ 向いている補修
一般的なモルタル 遅い(養生に時間が必要) 配合や練り混ぜが必要 時間に余裕のある補修
樹脂モルタル・ポリマーセメント系 製品による コテ施工が基本 薄塗りや下地調整
エポキシ系 気温の影響を受けやすい 主剤と硬化剤の混合が必要 付着力が必要な補修
超速硬セメント系(マッハコン) 施工後10分で歩行、20分で車両通行 袋のまま練って手で施工 床の穴・欠けの補修

※一般的な傾向をまとめたものです。実際の性能は製品や施工条件によって異なります。

稼働を止めずに床を補修する施工計画の考え方

欠損を見つけたら、小さいうちに補修することが大切です

走行ルートを確認し、補修箇所の優先順位を決める

まずは、AGVの走行ルートと欠損箇所の位置を照らし合わせます。
ルート上や、ルートに近い箇所の欠損から優先して補修すると、走行トラブルのリスクを効率よく減らせます。

区画を分けて、夜間や休憩時間に補修する

倉庫全体を止めるのではなく、区画ごとに補修箇所を分けて計画すると、稼働への影響を最小限にできます。
硬化の早い補修材を使えば、昼休みや交代時間のような短い時間でも補修から通行再開まで進められます。

補修後は、段差と表面の状態を確認する

補修が終わったら、AGVを走らせる前に、補修箇所と周囲の床との段差がないかを確認します。
補修材は、周囲の床と同じ高さになるように充填し、表面を平らに均しておくことが大切です。

AGV倉庫の欠損補修には超速硬高強度補修材「マッハコン」

ここまで紹介した3つの条件に応えるのが、ヤブ原産業の超速硬高強度コンクリート補修材「マッハコン」です。コンクリートやモルタル床の欠損補修に適した材料で、工場、倉庫、冷凍倉庫の床補修にも使われています。

特長1:施工後10分で歩行、20分で車両通行が可能

マッハコンの最大の特長は、硬化が非常に早いことです。
施工後10分で歩行でき、20分で車両の通行が可能になります(気温23℃時の目安)。
補修のために長時間作業を止められない倉庫や工場でも、短い時間で補修を終えて作業に戻れます。
※気温によって硬化時間は変化します。施工要領書では、車両通行までの目安を20〜60分としています。

特長2:コンクリートの4倍の強度が出る

マッハコンは、ただ早く固まるだけではありません。
施工後3時間でコンクリート以上の強度を発現し、圧縮強度は76N/mm²と、一般的なコンクリート(18N/mm²程度)の4倍以上です。
フォークリフトや重量物の往来が多い物流倉庫でも使われており、早期に再び欠ける心配を減らせます。

特長3:道具不要!袋のまま練って、手だけで施工できる

マッハコンは、特別な道具を必要としません。
3kg袋に付属のカップで水を計量して入れ、袋の上から手で揉み込んで混ぜるだけです。
補修箇所にゴム手袋をした手で充填し、表面を軽く叩けば平らに均せます。
専門知識がない担当者でも補修でき、欠損を見つけたその日に対応できます。

特長4:コンクリートに近い色で、補修跡が目立ちにくい

セメント系の材料のため、仕上がりの色はコンクリートに近く、補修跡が目立ちにくくなっています。

特長5:補修後に塗床材などの仕上げ材も施工できる

充填後には、エポキシやウレタンなどの塗床材や防水材も施工できます。
セメント系材料や水性塗料の場合は24時間経過後、溶剤系の仕上げ材の場合は48時間経過後が目安です。
応急的な補修だけでなく、改修工事の下地補修材としても使えます。

マッハコンの使い方(4ステップ)

補修箇所は、次の4ステップで施工します。

①清掃

補修箇所を水でしっかり洗浄します。ほこりや砂、泥が残っていると、剥がれの原因になります。
また、水分の急激な吸収を防ぐため、下地は湿った状態にします。

②混練

3kg袋の場合は、付属のカップで水360ccを計量し、袋の中で手で揉み込んで混ぜます。
混練は2分以内に完了させてください。15kgペール缶の場合は、材料1kgに対して水120ccの割合で混ぜ、一度の混練量は3kg以内にします。

③充填

混練した材料を、ゴム手袋をした手やスコップで10分以内に補修箇所へ充填します。
表面を軽く叩くと、材料が広がって平らに均せます。

④養生

施工後10分ほどで歩行でき、20分ほどで車両が通行できるようになります。

マッハコンの施工工程(清掃・混練・充填・養生)

施工のコツと注意点

うまく補修するためのポイントは、次の2つです。

  • 下地をしっかり濡らす:欠損部が乾いていると、材料の水分が急激に吸われ、接着不良の原因になります。
  • 素早く施工する:超速硬のため、混練後はすぐに充填し、10分以内に補修を完了させてください。

そのほかの注意点です。

  • 床専用の材料です。レベリング性が高いため、壁面や天井面には使用できません。
  • 混練後に放置すると、硬化反応の熱で60℃近くまで温度が上がります。取り扱いには十分注意してください。
  • 硬化が始まった材料は、水を足しても柔らかくなりません。
  • 余った材料は産業廃棄物です。許可を受けた専門の廃棄物処理業者に委託してください。

マッハコンに関するよくある質問

Q. どのくらいの面積を補修できますか?

3kg袋で、35cm角・深さ1cm程度の補修が可能です。

Q. 補修後、どのくらいでAGVを走らせられますか?

施工後10分で歩行、20分で車両通行が可能です(気温23℃時の目安)。ただし、気温によって硬化時間は変わります。AGVの機種や搬送重量によって条件が異なるため、初めて施工する際は、余裕を持った時間設定をおすすめします。

Q. 補修後に塗床材を施工できますか?

エポキシ、ウレタンなどの各種塗床材や防水材を施工できます。セメント系材料や水性塗料は24時間後、溶剤系の仕上げ材は48時間後が目安です。

Q. 硬化後に痩せて、段差ができることはありませんか?

硬化後に材料が痩せることはありません。

Q. 使用期限はありますか?

製造日から1年です。使わない粉体は密閉した容器に保管し、できるだけ早く使い切ってください。

まとめ|AGV倉庫の床は「短時間で・強く・手軽に」補修しよう

AGVが走る倉庫では、床の小さな欠損や段差が、走行トラブルや稼働率の低下につながります。
補修材を選ぶ際は、次の3つの条件を意識しましょう。

  1. 短時間で硬化し、すぐに走行を再開できること
  2. 重量物の往来に耐える強度が早期に出ること
  3. 特別な道具なしで、確実に施工できること

マッハコンは、施工後10分で歩行、20分で車両通行が可能で、3時間でコンクリート以上の強度を発揮します。
袋のまま混ぜて手で施工できるため、稼働を止めたくない倉庫や工場の床補修に適しています。
製品の詳細は、ヤブ原産業のマッハコン製品ページで、カタログや施工要領書をご覧いただけます。倉庫の床補修にお悩みの方は、ぜひマッハコンをご検討ください。

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