近年、エクストリームの流行に伴い、スケートボードを始めとしてインラインスケートやBMXの競技人口が増加しています。それに伴い、スケボーパーク(スケートパーク)も増加し、現在では国内に300~400施設もあるようです。スケボーパークは、コンクリート製・木製・金属製があり、床面が山や谷になっている上に階段や手すりが設置されており、それらを活かして様々な技を繰り出せるようになっています。
皆さんはスケボーパークがどのようにメンテナンスされているかご存知ですか?スケボーパークは競技の特性上、コンクリートが割れたり、一部が欠けるなどの劣化が頻発します。気持ちよく、安全に練習を行うためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。今回はスケボーパークの補修がどのように行われているのか取材してきましたので、ご紹介します。
今回取材させて頂いた現場『鵠沼スケートパーク』
今回取材させて頂いた現場は、コンクリート製のスケートパークの『鵠沼スケートパーク』です。施工業者は有限会社マサケン様です。マサケン様は東京都墨田区に本社を置き、主に土木工事・外構工事・スケートパーク建設工事を手掛ける会社です。社員の方の多くがスケーターだそうなので、競技者目線による細かな視点が、より良いスケートパークの建設に活かされているのだと思います。マサケン様は茨城県のつくば市において、『AXIS』というスケードボードショップとスケードボードパークも運営しております。
カチオンタイトの施工現場なった鵠沼スケートパーク。鵠沼海岸の砂浜に隣接しています。
コンクリート製スケボーパーク(スケートパーク)の主な劣化症状
コンクリート製スケボーパークで発生する劣化症状をマサケン様に伺ったところ、主に以下の3つが挙げられるそうです。
コンクリート製スケボーパーク(スケートパーク)の補修材料
今回は、主に2つの製品を使用して補修を行いました。
ガッチリ浸透プライマーw
コンクリート・モルタルの浸透強化剤『ガッチリ浸透プライマーw』です。まずはこれをコンクリート・モルタル表層の脆弱部に塗り、強度を飛躍的に回復させます。
カチオンタイト
セメント系カチオン性下地調整樹脂モルタル『カチオンタイトシリーズ』です。カチオンタイトは“驚異の接着力”を有することで、普通モルタルでは接着しないタイルやガラス等の広範囲の下地に接着し、高い強度を発揮します。
金属コーピング周辺の補修工事
Rと呼ばれる斜面とその上のプラットホームと呼ばれる平面の間の角部分に、鉄製のパイプが埋め込まれています。そのパイプが錆びることにより錆汁が発生したり、体積が膨張して周辺のコンクリートを押し出しているようです。
RC造(鉄筋コンクリート造)の建物の場合でも、空気中の二酸化炭素によりコンクリートの中性化によりコンクリート中の腐食が進み、錆びて体積が膨張して周辺のコンクリートを押し出します。この現象を一般的に爆裂と言います。特に海沿いで潮風の影響を受ける建造物は、この現象が発生しやすくなります。
下地処理
掃除後に『ガッチリ浸透プライマー』(無機質下地用水性浸透強化剤)を塗布。脆弱な下地の表層を強固に固めます。脆弱になっているコンクリートをしっかりと固めることで、次に行う仕上げと下地が密着し、より高い強度を発揮することができます。
カチオンタイト(速硬カチオン厚塗り)施工
今回は厚みが付き早く固まるタイプの『速硬カチオン厚塗り』を使用しました。爆裂が深いので、時間を空けながら数回に分けて補修箇所に塗り付けます。
カチオンタイト(速硬カチオン厚塗り)仕上がり
施工直後の様子です。コテ波が少なく綺麗に仕上がっています。
スケボーパークでカチオンタイトが選ばれる理由
マサケン様に数ある補修材の中から、カチオンタイトを使用している理由をお聞きしました。鵠沼スケートパークの補修工事をご担当されたマサケン様によると「カチオンタイトは接着力と強度が高く、スケボーパークのような強い負荷がかかる場所にも信頼して使用することができるから」というお声を頂くことができました。また、「数年前に使用した現場でも、劣化することなく健全な状態を保っていることを確認できており、実績がある」ことも使い続けている理由だそうです。スケボーパークのような強い負荷がかかる場所でも、カチオンタイトが信頼を得て使用されていることが今回の取材を通じて分かりました。
まとめ
カチオンタイトシリーズは建築、土木の分野で45年以上の販売実績がありますが、スケボーパークで施工現場に伺うのは初めての経験でした。改めてカチオンタイトが幅広い現場で使用されていることを実感しました。また、カチオンタイトの接着力と強度に対する信頼性の高さを再確認することができました。今後も様々な施工現場をご紹介していきたいと思います。
今回使用した商品について弊社ホームページで詳しく確認できます。