建築補修用注入エポキシ樹脂の各社商品を簡単紹介

[著]
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一般的にエポキシ樹脂は液体の場合であっても、硬化するとコンクリートの圧縮強度の約2.5倍、引張強度で約10倍を示すことか
ら、建築業界では重宝され第二次世界大戦後から本格的に使用されてきたようです。
本格的に初めて使用された大規模な現場が広島のいわゆる原爆ドームであると言われています。
エポキシ樹脂は前述の特性から、主に接着剤や注入材として広く使われています。
今回は建築補修用注入エポキシ樹脂に特化しまして、用途やプロが使用する商品を簡単解説します。

建築補修用注入エポキシ樹脂とは


JIS(日本工業規格)のJIS―A6024(建築補修用注入エポキシ樹脂)によって規格が定められています。
荷姿は主剤と硬化剤の2液タイプです。用途は様々ありますが、主なものは建築物のモルタル、タイル、コンクリートなどのひび割れの補修、浮きの補修です。
“浮き”という現象は経年変化として、モルタルやタイルが下地から剥がれてしまう現象です。
施工場所にもよりますが、最悪の場合はそれらが落下して、人や物に甚大な危害をもたらす場合があります。
それらを予防するために、ひび割れ部や浮き部に注入して一体化を図ります。

建築補修用注入エポキシ樹脂の商品のご紹介

◆丸缶タイプ(大容量タイプ)◆


一般的に専門の注入施工業者様は、エポキシ樹脂を沢山使うので材料費を抑えるために、いわゆる“丸缶タイプ”という荷姿のものを使用します。主剤4kgに対して硬化剤2kgのセットが多いです。現場にて量りを用意し、主剤と硬化剤を計量して、混錬した“ネタ”を直接注入ポンプに入れてから注入します。

株式会社エービーシー商会様 『クリートボンド』JIS適合品


高い品質とすぐれた施工性で、長期間にわたり豊富な現場実績を誇る商品です。
クリートボンド #1/#2/#3/パテ(エポキシ樹脂系接着剤) | ABC商会

コニシ株式会社様『E-209』等 JIS適合品


接着剤メーカーの最大手であり、最もポピュラーな商品です。
ボンド E209S 3kgセット | コニシ株式会社

アサヒボンド工業株式会社様『576』等 JIS適合品


接着力・高強度はもちろんのこと、湿潤面に対しても良好な接着力が期待できます。
アサヒボンド576

メリット

・材料代が安く済む
・施工速度が若干速い傾向にある

デメリット

・計量する手間が掛かる

◆カートリッジタイプ(少量タイプ)◆

 弊社ヤブ原産業㈱ 『SSSボンド』JIS準拠品


上記メーカーの丸缶タイプと違い、左官業者や塗装業者等、専門の業者様でなくとも注入工事が簡単に行えるように主剤と硬化剤を予めセットした商品です。1981年発売の商品であり他に例を見ない商品です。
足場を使用せずに外壁の注入工事を行う業者は、施工勝手が良いとの理由でSSSボンドを使用してくれる業者が結構いらっしゃいます。
SSSボンド 建築仕上材のヤブ原産業株式会社
メリット

・主剤と硬化剤を計量する手間がありません。

デメリット

・材料代が割高です。
・JIS適合品ではありません。

まとめ

注入工事は初めて手掛ける施工業者様にとって、多少難しい工事になるかもしれません。
深刻な職人不足の時代になりましたし、新しい仕事を覚えて業務を拡大するという意味においても、一度注入工事をやられてみてはいかがでしょうか。弊社では可能な限り、現場調査や施工指導を行っておりますのでお気軽にご用命下さい。

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