お客様から、地震の影響で漆喰壁が剥がれてしまったり、下地の土壁から欠落してしまった土蔵の改修工事についてよくお問合せを頂きます。「ボロボロになった土壁や漆喰。そのまま新たに漆喰を塗ることはできないし、直す方法はないだろうか?」このようなお悩みをお抱えの方は多いのではないでしょうか。このような現場で重宝されているのが『ガッチリ浸透プライマーW/寒冷地』です!実際に『ガッチリ浸透プライマーW/寒冷地』が使用された現場をご紹介しながら、その修復方法をご紹介致します。 現場は宮城県白石市にある観光名所「白石城」です。2022年3月に発生した福島県沖地震で、漆喰が剥がれる等の被害を受けました。
白石城とは
白石城は「伊達政宗」の右腕として知られた知将「片倉小十郎」の居城でした。豊臣秀吉や徳川家康からも一目置かれた人物で、地元では有名な武将で知られています。
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ガッチリ浸透プライマーW/寒冷地とは
風化したコンクリートやモルタル、セルフレベリング材、漆喰や土壁、スレート板、ケイカル板やいわゆる古壁(繊維壁や京壁等)に塗布して、表層強度を飛躍的に向上させる下地処理剤です。脆弱層へ浸透する独自のメカニズムは特許工法です。 通常タイプの『ガッチリ浸透プライマーW』と気温-5℃の環境下でも凍らずに使用できる『ガッチリ浸透プライマー寒冷地』をご用意しております。
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福島県沖地震における白石城の被害状況
外壁の漆喰部のひび割れや剥がれ
ひび割れはパックリ口が開いています。地震の規模の大きさを物語っています。
施工風景
漆喰下地の土壁にガッチリ浸透プライマーWを塗布して、下地表層の強化を行っています。見学会が催されて、メディア関係者や一般の方が多数訪れました。
白石城同様に土壁や漆喰を用いた土蔵改修工事の施工事例
漆喰を使用した代表的な建造物と言えば、お城に引けをとらず土蔵です。土蔵の工事において、ガッチリ浸透プライマーWを採用して頂けることは多々あります。画像の物件では漆喰下地の土壁がかなり脆弱していたので、2日間にかけて5回以上塗布しました。(弊社としては1時間以内に数回の塗布を推奨しています。大きく時間を空けてしまうと、先に浸透した樹脂が硬化し次に塗布した樹脂が浸透しづらくなり、結果フィルムとなって剥がれる可能性が出てきます。)その甲斐もあり、ラスを緊結するための又釘が打てるまでに、土壁の表層が強化できました。
歴史的建造物等の施工実績
白石城同様、国内の多数の歴史的建造物や寺社仏閣でガッチリ浸透プライマーは使用されています。 下記に一例をご紹介します。 迎賓館(東京都)、豪徳寺(東京都)、東京都美術館(東京都)、徳川ミュージアム(茨城県)、一乗寺(静岡県)、 登米懐古館(宮城県)、長崎英国領事館(長崎県)等。
まとめ
今回の白石城をはじめ、漆喰建造物は日本の伝統であり、後世に残すべき重要な文化遺産と言えます。日本の伝統を守るために「ガッチリ浸透プライマーW/寒冷地」が貢献できれば幸いです。
風化した漆喰や土壁の表面強化処理剤について、ガッチリ浸透プライマーが発売される以前は、一般的に溶剤のエポキシ系シーラーが使用されることが多々ありました。ガッチリ浸透プライマーは水性タイプでありながら、溶剤タイプ並みの浸透強化力を有していますので、多数の現場において溶剤系のエポキシシーラーから置き換わりました。
数十年前より溶剤系製品は、環境や人体に悪影響を及ぼすために使用される頻度が減少し、水性系製品へと移行しています。今後も人体や環境への負荷を考慮しつつ、機能的かつ業界のニーズに合致した製品作りに努めていきます。